古屋悟司

人気の花屋「ゲキハナ」を運営。1973年生まれ
2004年順調だった営業マンを辞め、
たった1ヶ月の研修ののち、花屋を開業。
いきなり閑古鳥が鳴くようになり、
背水の陣でネット販売に着手。
売上はうなぎ上りになったが、
数年後、決算書を見るとずっと赤字だった事に愕然とする。
その後、会計を学んだことをきっかけに、
倒産の危機を乗り越え、V字回復に成功。
以降、黒字を継続中。
現在はゲキハナの運営に加えて、
「furuyasatoshi.com」のサイト運営や
管理会計ソフトの販売を通じて、
小さな会社を中

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最低賃金が上がりました 〜「社員の給与をどう上げていけば良いのか問題」をチャンスに変えるには?〜

10月1日に地域別最低賃金の改定が行われて、パートさんなどの最低時給が上がりました。東京だと985円/1h です。時給1000円に迫る勢いですけど、飲食業なんかだと、1000円出しても人が来ないなんてことはザラですよね。働き方改革も含めて、残業なし、休日増やして、給料を上げていく流れは今後も高まっていくと思います。そんな中で、社員の給与をどうやって上げていこうかと、頭を悩ます経営者の方も多いんじゃないでしょうか。世の中の流れとしては、バブル期以降の好景気だそうですが、それも一部の業種に集約されている感じがあるので、その恩恵を受けている業種は限られています。普通の小売店は今までと変わらずなところも多いはず。さらに、原材料費や送料、商品の仕入れ代金も値上がりして、それを販売価格に転嫁できないでいるお店も結構あると思います。その状況の中で、人件費をさらに上げていくのはきついですよね。原資がある会社の方が少ないというのが現状です。給料を上げていくことと、商品を値上げすることはとてもよく似ているなと思います。例えば、商品を単純に値上げすると、売れ行きが鈍ることの方が多いです。だから、会社の利益を圧迫します。人件費を単純に上げただけだと、やっぱり同じように利益を圧迫してしまうわけです。上手に商品値上げするには、商品の価値を高めるしかないわけです。ということは、自社の人材の価値が高まらないと給与を上げることはできないですよね。「そりゃ本人のやる気が・・・。」とか考えてしまうのもわかるのですが、そこをなんとか上手に育てていくのが、経営者や上司の方、僕も含め、いわゆるマネジメントする立場の人の仕事。せっかくの良い機会なので、社員さんやパートさんのスキルアップややる気アップを引き出して、最終的に会社が増益すれば、給与を高めて上げることは可能です。これをチャンスと捉えるか、問題として捉えるかで大きく変わってくるんじゃないかと思います。自社の利益をさらに上げるためのチャンスとして捉えて実行していく人と、頭を悩ませる問題がさらに増えたと思う人とでは、行動も結果も変わってくると思うんです。例えば、問題は最低でも3つあると思います。1)スキルアップや能力(強み)を引き出すにはどうすれば良いのか?2)モチベーションを高めるにはどうすれば良いのか?3)増益するための最短ルートをどう設計すれば良いのか?さらに困ったことに、すでに最低賃金は上がっているので、上記3つの問題をできるだけ早く解決しなければならないわけですよね。それをチャンスと捉えれば、こんな風に言い換えられるわけです!1)スキルアップや能力(強み)を引き出すチャンス!2)モチベーションを高めるチャンス!3)増益するための最短ルートをどう設計するチャンス!全然見え方が違いますよね!

2通りのプライシング 需給バランスの値決め、つっぱる値決め

いつもプライシングは悩ましいものですが、大きく分けて2通りのやり方があるんじゃないかなと思います。「需給バランスで値段を動かす値決め」と安くても高くても「一定価格でつっぱる値決め」値決めは経営だ!と言われる所以は、多分、この「つっぱる値決め」のことを言っていて、この商品は1000円!と決めたら、その1000円で販売しつづけるということ。バカ売れしようが全く売れなかろうが、1000円と決めたら1000円。売り手が価格をコントロールする側に納まるという方法です。(もちろん、需給バランスを見極めて値段を動かすのも、立派な経営です)一見カッコ良さそうなんですが、結構これがツライ。バカ売れしたら、その価格から出てくる利益でオペレーションを組まなければならないので、めちゃくちゃ忙しいのに人を入れられない可能性もはらんでいます。反対に、そのままバカ売れして上場できるくらいの利益を出し、人を増やしてどんどん商品もよくなっていくなんてこともあります。価格を決める際に、綿密なシミュレーションを行って、欲しい利益を決めてやることとやらないことを決める。買ってくれるであろう想定しているお客さんの属性も決める。そして、最後に腹も決める。一般的に、憧れの経営者はこんな値決めのことが多いですよね。うん、かっこいい。かっこいいけど怖い。「〇〇だったらどうしよう」という不安が尽きません。一般的には下代が決まっている物販に多い方法の一つです。もう一つの方法が、フレキシブルに価格を変化させる方法「需給バランスの値決め」です。物販だと生鮮に多い値決めで、いわゆる時価みたいな方式。一般的には、出回る商品の数が少ない時は高くて、旬になってたくさん出てくると安くしている場合が多いです。これは、そもそも仕入れ価格が変動しているので、この方法を採用する会社が多いのかなと思います。この方法とは別に、お客さんの需要の数に合わせて価格を変化させる方法があります。サービス業に多いかなと思うんだけど、開業まもない頃は安く。忙しくなってきたら、かカカウを徐々に上げて行って、利益率を高めていく方法。意外と理にかなっている方法です。最初は仕事もなく暇なので、安い価格で仕事を請け負います。自分が動ける時間や日数は決まっているので、まずはその状態で満員御礼まで持っていきます。満員になったら、値上げを実行。価格が上がると離脱するお客さんがいるので、数人抜けたところで、また新規のお客さんを取ります。また満員になったら値上げを実行、離脱した分をまた新規のお客さんをとって補う。これは、自分に対する需要に対して値決めをしていくような感じ。この方法はアリだなと思いますが、やっている人が意外と少ないです。駆け出しのデザイナーさんとか、個人経営のマッサージ店はこの方法を採用している人もいて、数年で軌道に乗ったと言っていました。値上げに対する恐怖感があるとなかなかできない方法なので、常に新規のお客さんが巡ってくるような形にしていれば良いのかなと思います。「僕忙しいんで少し高めですよ」とちゃんと言えることも大事ですよね。この方法を、物販、特にオリジナル商品に取り入れるのはアリだと思います。商品サイクル。いわゆる商品の寿命が極端に短くなってきているのが現状です。新商品も大体、売れ続けるのは3年くらいなので、モデルチェンジがないのであれば、販売価格を徐々に下げていく。もちろん、卸屋さんの方も、下代を徐々に下げていくのは理にかなっているなと思います。商品のライフサイクルってこんな具合に需要が変化します。

アンカリング効果の活用事例 スーパーマーケットのプライシング

男性向け ちょっと高くても買ってしまうプライシング