古屋悟司

人気の花屋「ゲキハナ」を運営。1973年生まれ
2004年順調だった営業マンを辞め、
たった1ヶ月の研修ののち、花屋を開業。
いきなり閑古鳥が鳴くようになり、
背水の陣でネット販売に着手。
売上はうなぎ上りになったが、
数年後、決算書を見るとずっと赤字だった事に愕然とする。
その後、会計を学んだことをきっかけに、
倒産の危機を乗り越え、V字回復に成功。
以降、黒字を継続中。
現在はゲキハナの運営に加えて、
「furuyasatoshi.com」のサイト運営や
管理会計ソフトの販売を通じて、
小さな会社を中

3)増益するための最短ルートをどう設計すれば良いのか?

賃金アップに対して、どう会社は立ち回れば良いのか?と言う記事の中で、3つの施策を提案しました。 

1)スキルアップや能力(強み)を引き出すにはどうすれば良いのか? 

2)モチベーションを高めるにはどうすれば良いのか? 

3)増益するための最短ルートをどう設計すれば良いのか?


1)と2)に関しての記事はリンクを貼っておきましたので、まだお読みで無い方は、ぜひ読んで見てください。


さてさて、今日は 3)増益するための最短ルートをどう設計すれば良いのか? なんですが、

これ、答えがあったらどんな会社も儲かって笑いが止まらないわけ。


だから、答えないんてないんです

答えというか、「再現性のあるやり方やノウハウ」はないって話で、基本的な考え方って色々あるわけですよね。

よく聞くのは、「お金は後からついてくるから、お客さんに尽くしなさい」とか、「良い商品を提供すること」とか、出尽くした感のある言葉で埋め尽くされるわけです。


でも、自分の商売を見直して見たときに、はたして、「それ、ちゃんとできてる?」って思う瞬間ありますよね?


・本当にお客さんに尽くしてる?

・本当に良い商品を提供してる?


と、自問自答したときに、「時代遅れになっている」場合があって、

「お客さんへの尽くし方」って、バブルに時代は奴隷になればよかったわけです。お客さんの奴隷。

あの時代は、お客さんって神様だと思っていたから、お客さんは、お金さえ払えば何しても許されてたことが多かった。だから、奴隷的な立ち回りが要求されてた節もありました。


今は、お店のスタイルによって、「同士や仲間」的な存在出会ったり「先生」的な立場だったり、あるいは、「ともに悩む人」の場合もあるし。

少なくとも、「お店=専門店」として考えられる、見られるようになった感じがするので、「その商品に無知」な状態だと、尽くすことが難しくなっている部分もあるかなと。

無知なら無知なりに「ともに悩む」姿勢は最低限必要だなって思うんですよね。


その会社の社長が、その商品に対して超絶詳しくなきゃいけないかというと、そんなこともなくて。

その商品が好きで、詳しい人を雇っていれば良いだけだと思うんですよね。


いろんな角度から見たときの「専門家」であることは絶対不可欠で、扱っている商品に対して

・研究してるか?

・好きか?

のどちらかは必須だなと。興味すらなかったら終わるなと思います。


社長は経営に熱心だったり、そんなこと当たり前で、商品に無知でも良いと思ってます。

銀行からの融資の受けかたをちゃんと理解しているとか、資金繰りのこととか、利益のこととか、最低限知っておかなくちゃいけない知識。それ勉強してるか?って大事だと思います。


知っててやってみても上手く行くこともあれば、上手くいかないこともある。

運の要素だってないがしろにできないわけですよね。

そもそも、世の中にある成功本の類は、成功したから書けるわけであって、再現性があるわけじゃない。もっというと、「成功した実績のある人が書くことで売れやすくなる」から、出版社さんもその人に書いてもらうわけです。僕の本も、たまたまV字回復できたから、書くことができたわけで、あのまま潰れてたら、書くことすらできないし、体験としても出すことができなかったわけですから、運の要素はめちゃくちゃ強いなと。もちろん、死ぬほどやるんですけど、運が良かったと思う。


でも、運が全てかというとそうじゃなくて、やるべきことをやった上で運もって感じかなと思います。



そして、もう一つの

・本当に良い商品を提供してる?


ですけど、これも、お客さんによって良い商品は変わるわけですよね。

世界一の商品が良い場合もあるし、機能さえ果たせば良い場合もある。デザイン重視の場合もある。

そこは価格との折り合いとか、趣味の問題で変わるので、何が一番良い商品なのか?っていうのは、お客さんが決めてるわけですよね。


ただ、一つ言えるのは、

「誰かに選ばれた瞬間が、売れる瞬間」という事実だなって。


その瞬間の積み上げから売り上げは出来上がっていて、その売り上げから原価を引くと粗利が出てくる。その粗利が経費を越えることができれば「黒字」になるってだけです。


それって、その商品や、お店の接客が、どれだけ多くのお客さんに支持されたかが、売り上げ規模になるだけ。だから、ダメなお店とか、良いお店なんてものは、お客さんの頭の中にしか存在しないんですよね。


ある意味、「全てのお店は、誰かにとっての良いお店」になっている。

あなたのお店も、ライバルのお店も、全て良いお店。


その規模感に合わせた人数(人件費率)や経費の使い方をすれば黒字なんですよね。

今ね、自分で書いてて、自分で痛いとこ突かれたって、自分で思ってるの(笑)


今まで大丈夫だった規模感(固定費)なのに、いきなり配送料とか値上げされて、それが崩れるじゃないですか?

値上げせざるを得なくなって、値上げして売れなくなったりとか、反対に、値上げしなかったら配送料比率が上がっちゃって利益でないとか。


ここ数年で一番痛い配送料の値上げや、原材料の値上げがこの3年くらいで起きているので、これからの2年くらいが正念場かなと思いました。

僕の会社も含めですが、切り替えや立て直しをしなければならない変化の時代。

そこに、人件費まで上がってきたわけですから、そりゃ色々変えないとできないこともある。


最低限、売り上げよりも「限界利益」にフォーカスするってことは、直近で経営改善するためには必要ですね。LTVとかROASとかも大事なんですけど、直近で結果出すなら「限界利益」。

この辺の話は、拙著「数字が読めると本当に儲かるんですか?」に書いてありますので、まだお読みでない方は是非読んでみてください!


社長が一人で悩んでいたら、社員は迷うばかりです。

まずは、方向性や対策を考えて、次の一手だけじゃなくて、五手、十手くらいイメージできていることが大事かなって思いました。



ともに悩むスタイルよりも、ともに考えるスタイルで乗り越えていきましょう!

古屋悟司のV字回復研究所(powerd by 黒字会計.jp)

僕自身、倒産の危機を何度か経験し、その度に前向きに取り組み、いろいろな方のアドバイスにより、V字回復を果たしてきました。業績が落ち込む理由は様々ですが、外的要員で業績が落ち込んだ時は、当たりどころのない怒りや、この先どうなるかわからない不安がついて回ります。お金のことや、売上のことは、友達が多くても、相談しにくいのが実際のところです。相談しにくいからこそ、情報も乏しく、何をどうして良いのかがわかりません。僕自身がどうやってそれを切り抜けてきたのか。その経験がお役に立つのではないかと考えました。また、精神的にも不安で夜も眠れない、寝てもまた寝汗をかいて目が覚めてしまう。胸のあたりが常にモヤモヤしている。その気持ちに寄り添うことができればと思い、この事業を立ち上げました。 会社は、なかなか潰れません。諦めたところが終わるときです。資金繰りに行き詰まってしまっても、やり方は何通りもあります。僕が経験して、実際によかったと思う方法を、すぐに実践に移せます。また、これだけは絶対にやらないほうが良い。ということも同時にあります。常にポジティブにいきましょう!なんて無責任なことは言いません。もちろんポジティブであることは大切なことかもしれませんが、落ち込んだ気持ちを無理に引っ張り上げたところで、何の解決にもならないことは、誰の目から見ても明白です。 決算書を見て、何が問題なのか。ビジネスモデルを見て、何が問題なのか。今販売している市場を見て、本当に適切なのか。今の価格で利益は出るのか?諸経費は適切な状態なのか?チェックすべき項目はたくさんあります。短期的に結果が出る方法も、中期的に見て、取り組む課題も、会社ごとに異なります。決算書も見ずに、こうしたほうがいい、ああしたほうがいいなど、簡単には解決できないこともたくさんあります。絡まった糸をほぐすように、1つづつチェックして、回復するための施策を一緒に考えましょう。もちろん、一番大切なのは、社長自身の改善に向けての「決意」です。何がなんでも改善するんだという、強い意志があってこそ、V字回復は可能になります。単純に資金不足で悩んでいる場合には、早いケースでは1ヶ月で解決できる場合もあります。また、僕が経験した「ビジネスモデルの欠陥」による赤字体質の改善には、糸口がしっかり見えるまでは、半年から1年かかる場合もあります。もちろん、V字回

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古屋悟司の気づきと備忘録

管理会計とマーケティング。 商売している目線で見た気づきを共有します。

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