古屋悟司

人気の花屋「ゲキハナ」を運営。1973年生まれ
2004年順調だった営業マンを辞め、
たった1ヶ月の研修ののち、花屋を開業。
いきなり閑古鳥が鳴くようになり、
背水の陣でネット販売に着手。
売上はうなぎ上りになったが、
数年後、決算書を見るとずっと赤字だった事に愕然とする。
その後、会計を学んだことをきっかけに、
倒産の危機を乗り越え、V字回復に成功。
以降、黒字を継続中。
現在はゲキハナの運営に加えて、
「furuyasatoshi.com」のサイト運営や
管理会計ソフトの販売を通じて、
小さな会社を中

8月は休みにしたいと思っているんだけど、そもそも休みとか仕事とか決めてる方がおかしくないかな?と思った話

正直なところ、8月の花屋さんは売れなくてほんと困るわけで、この状況どうにかならないかなと思っていました。赤字確定みたいなもんで、クソ暑いわ、エアコン代はかかるわで、電気代はすごいことになる。


そして、出荷できる商品はほとんどなく、特に通販であれば、送った商品がホカホカの状態で届くので、やむなく生花はクール便で送るわけで、運賃もめちゃ跳ね上がるんです。

クール便はたまに凍るので、お客さんにも迷惑かけるし、もーほんと、夏どうにかしてくれ!な状態で10数年過ごしてきました。



それなら、もう休んじゃえよ!

と言うことで、今年の営業日カレンダーはこんな感じにしてみました。

ふざけていると思ったら大間違いで、真面目も真面目、大真面目でこれを考えたんです。

テトリスかよ!!ってツッコミが入るくらいのカレンダー(笑)


オレンジ色のところが休み。

ヨーロッパのバケーションを彷彿とさせるカレンダーが出来上がったわけです。

そもそも、ヨーロッパの人たちは長期休暇を取りますけども、彼らがのんびり過ごしているかと思ったら大間違いで、休みながらも仕事をしていることを知りました。

そして、僕らもそれに挑戦してみようと言う思いもあり、縛られない働き方ってなんだろうみたいな、本当にやりたいことに打ち込んでみる月を1ヶ月だけ、テスト的に作ってみようと思ったわけです。


なので、このカレンダーの示す本当の意味合いは、グレーの部分は通常業務。いわゆるルーティンな仕事をする日。オレンジの部分が、やりたいことや本当にやるべきことに打ち込む日。


うちの場合は、パートさんに小さいお子さんがいる状況下なので、もちろん夏休みなわけで、子供と過ごす日を多くとってもらいたいと言う思いも強く、自由に時間を使ってもらおうと思っています。

また、ルーティン業務以外で、日々打ち込んでもらっている仕事に集中してもらうことで、業務の効率化UPとか、お客さんへのサービスの強化とか、手間のかかる単純作業の自動化とか、そんなことを進めていったり、普段できないロングバージョンの研修とか、ブレストとか、ブイブイやっていこうと思っています。


かつて、スタッフも僕も含め、2週間完全オフってのをやって、思いっきり売り上げが落ちて、痛い思いをしておりますよ。僕は(笑)


もともと、僕を含め3人しかいない会社なので、会社を休みに(業務を休みに)しない限り、全員参加型のクリエイティブな仕事とか、やりたいことだけやってみる日と言うのは作れません。

理想の仕事だと思えることを、日々体験してみてもらい、どこまで自己管理できるのか?どこまで自分で計画通りに進められるのか?など、検証してみてほしいなと思っています。


オレンジ色の日は、受注業務もしないし、電話にも出ないし、メールの返信も、お問い合わせの対応もしないので、お客さんには迷惑をかけるかもしれないけれど(もちろん緊急っぽい案件のメールは即対応)、遊んでいるわけではないので、そこは許していただければと思います。

夏は、ギフトから何からグッと減る時期だし、やるならここしかないなと、かなり思い切った「方法なので、未だ、ドキドキで、えいやっとやってしまえ!みたいな部分が大きいんだけどね。


ITが発達した今だからできることなんだと思うんだけど、どこにいても仕事ができる環境になり、自宅からパソコンで仕事ができちゃう。出張先のホテルで、ほとんど全てのことができるようになっちゃう。だから、1箇所に集まる必要もなくなったので、今回のことができるわけなんだけど、そもそも仕事の本質ってなんだ?とか考えることもあります。


仕事を遊べるようになるにはどうしたらいいんだ?と。

職種によってそれができたりできなかったりと言うのは、なんか違うなと。せっかくECやっているんだから、自分たちの特徴をもっと活かせられないかなと思うんですね。


なので、理想は、オレンジ色の部分がなくなり、全部がグレーになっているんだけど、おのおのが自分の取り組みたいことに自由に取り組み、ルーティンもきちんと回っていて、お客さんにもしわ寄せが行かない状態が理想。なので、今回のカレンダーはお客さんにめちゃ迷惑をかけていると自覚しています。

早いとこ自動受注の仕組みとか必要だし、8月は出荷業務がほぼなくなり、予約商品のみの販売にしていくとか、下準備も整えなくちゃならないわけで、やるべきことは山盛り。


ただ、ありがたいことに、こうやって新しいことに挑戦できるのも、この挑戦がズッコケタとしても大丈夫なリスクヘッジの原資があってこそだなと思っています。


小学生のうちは、お母さんは家にいて「コラーーーー!」と子供らをいつでも怒れるのが理想だし、バイヤーは常に産地のそばにいて、生産者さんと会話ができる状態が理想だし、ページ作ったりクリエイティブな仕事をする人は、豊かな発想ができる環境で仕事ができるのが理想だし、コンテンツを作ったり物を書く人は、静かな場所で集中できることが理想だし。

それが最終的に、全てお客さんが喜ぶことに繋がるようにしていきたいなと。


それを実現するには、ここは思い切って通常業務を休みにして、環境を作ることに集中して業務改善せにゃならんと思って、オレンジ色に染めてみたわけです。

来年は、カレンダーがグレーに染まっているけど、おのおのが好きな場所で仕事に取り組んでいて、休みなのか、仕事なのか、よくわからない8月にしたいなと思っています。

そして、1年中、休みなのか仕事なのか遊んでるのかよくわかんないけど、面白いけど業績はバリバリ上がっている。そんなことができたらいいなと。


ただ、売り上げは作らにゃあかんわけなので、そこはかなり考えて、計画づくりは綿密に、実行は速やかに、丁寧に作り上げないとなと思ってます。


段取り8割とはよく言ったもんで、きっちり段取りすると結果が変わるんですよね。


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