初心者向け プライシングの幅と深さのお話
前回は、肌感覚で興味関心や購入欲求のお話をしました。
今回は一般的に、どんな風にプライシングすれば良いかというノウハウのお話。
「幅と深さ」とは、市場規模と関係性のこと。
一般的に、市場規模が大きなものは、比較的安価に納まることが多いです。
また、お客さんとの関係性が深ければ、安売りしなくても買っていただけることが多いです。
もちろんこれは、一般論の話で、関係性が浅くても高い値付けで買っていただく方法はあると思います。今日は一般的な初歩のお話をして行こうと思います。
まずはこちらの図を見てください。
市場規模が大きな商材の場合、そもそも商品が認知されている場合が多いです。だから、勝手に検索されるため価格競争になりやすいから、関係性を構築するよりも、安く販売することで数多く売って利益を出すモデルが多いです。
例えば水とか、スーパーのもやしとか、豆腐とか、コーラとか。
コンビニは便利を売っているので、500mlのコーラが150円前後ですが、スーパーは1リットルで150円前後です。でも、わざわざ、スーパーで1リットルを買わずに、500mlを買うのは飲みきりサイズだし、通りすがりにひょっとお店に入って変える便利さとか、うんぬんがあったりするので、すみ分けてますね。(これも一つの関係性です)
また、ニッチな商材は市場規模が小さいため、そもそもの需要が小さいです。沢山は売れないので、価格を上げていくしか利益を取る方法はありません。だから、関係性が浅い場合には、値ごろ感や衝動買いの需要が必要なので、価格は中価格以下にはなりません。もちろん、大量生産でコストを削減する方法も取れないので、原価も高くなりがちです。価格が下げられないと言ったほうが良いかもしれません。
例えば、車(個数をキャベツ以上売ることは不可能)例えば家やマンション、お墓、絵画、食べ物で言えばドリアンとか、卵かけごはん専用のお醤油(普通の醤油よりもパイが小さいので)とかですね。
この辺のニッチな商材を安く売ってしまうと、全く利益が出てこないようなモデルになりやすいです。
市場規模が大きな商材を、高い粗利で販売したい!とか、ニッチな商材をさらに高い粗利で販売したい!という欲求が出てきます。みんな儲けたいですから。
そこで、他社と比較されないために何をするかというと、関係性の構築になってくるわけです。
単に珍しいものを置いているだけでは、すでに売れなくなってきていますので、売り上げ増と粗利増を目指して成長しようとするわけです。
そのあたりを上手にやっているのが、家電で言えば町田市の「でんかのヤマグチ」さん。
営業マンを使って家電をほぼ定価で販売する有名な家電屋さんです。
お客さんの犬の散歩、草刈、買い物も無料でやってしまうとんでもない営業手法を使って、お客さんからの絶大なる信頼を集めています。他より高いのはわかっていても、「ここで買いたい!」と言わせてしまう、スーパー家電屋さんです。
もう一店、ここも有名ですが、スーパーマーケットの「福島屋」さん。
イベントを定期的に開催して、食の楽しさをお客さんに伝えている有名なスーパーです。
安売りになりがちな野菜も、ちょっとこだわった野菜をただ置くのではなくて、価値をしっかり楽しく伝えて、高めのプライシングでも欲しくなる工夫をされています。
関係性が深まってくると、「あなたが良いというなら間違いないわね」と言った感じで、良いモノの価値が伝わりやすくなり、お客さんは喜んで買ってくれます。
商品にお金を出すというよりも、信頼や信用にお金を出しているイメージです。
八王子にとある魚屋さんがあるのですが、そこのご主人(もうかなりのお年ですが)の目利きがハンパなくて、そこで扱う鮭が最高に旨いんです。体力的にも最近は厳しいので、お店も不定期に休むのではなくて、不定期に開店するような状態。
でも、その魚屋さんが空いていると、噂が近所中にあっという間に広がり、すぐに行かないとお目当ての鮭は即完売してしまいます。
それも、そのご主人の目利きの良さを買っているわけで、鮭を買いに行っているんですが、ハズれない安心感を買っているイメージです。これも、関係性の深さ(信頼)ですよね。
決して安い鮭ではないですが、高級スーパーで販売しているくらいの値段ですが、瞬殺で完売します。
こんな感じで、今日は関係性についてお話をしていきましたが、売りにくい商材の特徴にも、少し触れておきます。
それは、最初に出てきた表の中の真ん中へん。
市場規模はほどほどで、関係性が浅いパターンです。
どんな商材かというと、「型番なのに検索されない」もしくは検索されにくいもの。
いわゆるギフトショーなどで出品されている商品に多くまぎれていますが、「粗利が低く検索されにくい商材」これは、販売するのがとても手間がかかる割には、儲けを出しにくい商材の一つです。
一見お洒落でシュッとしていて素敵なんですが、仕入れは6掛け、検索はされないノーブランドに近い。お客さんとの関係をを構築するには、手間も時間もお金もかかります。すでにお店とお客さんの間で、関係性が構築されている場合には、商品を投入して、良さをお伝えすればすぐにでも売れていくのですが、そうではない場合にはかなり厳しいです。
また、型番的にあちこちに卸すので、自社で流行ってランキングに載ると、あっという間に価格競争に入ってしまうので、努力の甲斐がなかなか実りにくかったりします。
反対に、自社開発のサプリや化粧品やせっけんは、粗利が非常に高いです。そのかわり、関係性がないと売れない商品の一つです。
このように、楽に売れる商品はなかなかありませんが、プライシングひとつとっても、市場規模や関係性で販売方法や進むべき方向は変わってきます。
関係性構築のためのメジャーな方法は、同梱物に手書きのお礼状を添えたり、メルマガをきっかけにお客さんとメールのやり取りをしたり、お誕生日にサプライズのプレゼントを贈ったりと、やり方も様々です。
でも、薄利な商材でリピート回数が少ない商材の場合は、あまり有効な手段ではありません。
関係性を深めていくための商材は、粗利額が大きい高額商品や、粗利額が小さくともリピート頻度が高い商材(年間で粗利額が大きくなる)が向いています。
じゃあ、薄利でリピート回数が少ない商品はどうすればいいの?
という疑問が出てくると思います。
その場合には、商品を売るのではなく、商品以外の価値を販売するしかなさそうです。
こんな会話をオンラインサロンで日々行いたいと思っています。
もっとじっくり話したい。より具体的に相談したい方はコチラ↓ ↓ ↓
ジワジワ売れています!お金との向き合い方の本!
0コメント